201114
エドワード・ジャックファート

親愛なるスコット知事

(フロリダ州)タンパに住む第二次大戦陸軍航空隊員、元日本軍捕虜米兵、日本の多国籍企業昭和電工での奴隷労働者、そして「全米バターン・コレヒドール防衛兵の会」元会長として、お願いがあります。前原誠司日本国外務大臣に対し、フロリダの高速鉄道建設に入札しようとする彼の国の大企業は戦時中の米兵捕虜の使役虐待を認める必要があると、貴方から告げていただきたいのです。

近く行われる前原氏との会見で、日本企業はフランスの(鉄道会社)SNCFのように良き企業市民となる約束をすべきだと、前原氏がそれらの会社に言うように、貴方が説得して下さることを期待します。それらの企業には、米兵捕虜に奴隷労働を課し虐待したことを謝罪し、和解・調査・交流・教育のための基金を設立する義務があります。

3万6千人以上の米兵が日本の捕虜収容所で、そして今回高速鉄道入札に参加しようとしている多くの日本企業での奴隷労働で、過酷な苦しみを味わいました。住友・日立・川崎・日本車両などの鉄道関連製造会社の殆んどが、日本軍から買い受けた捕虜強制労働者を、ジュネーブ条約に違反して、戦時生産維持のために使役しました。さらには、JR東海やJR東日本などの日本の鉄道企業集団の前身は、米兵捕虜をこれらの過酷な労働収容所に有料で輸送していました。

高速鉄道契約に入札しようとしているフランスの会社 SNCFは昨年11月、ホロコースト時にユダヤ人を中継収容所を経て絶滅収容所に輸送したことに関し、ついに謝罪をしました。また同社は、彼らが犯した戦争犯罪について新世代が学べるよう、対話・歴史的調査・博物館や図書館や私的組織と共同で行う記憶プロジェクトに資金援助をすると約束しました。それに比べて、日本の鉄道関連会社は、彼らがアメリカ人捕虜に課した奴隷労働と虐待を認めることも謝罪することも、していません。

日本企業は、彼らの政府が昨年秋に正式に元日本軍捕虜米兵に謝罪し、私と他の5人の生存者を日本に招待した後も、沈黙を守っています。日本企業はSNCFと異なり、問われている歴史問題が調査され、犠牲者の歴史が語り継がれることを見届けるために「必要なことは何でも、熱意をもってする用意がある」ことを示す基金の設立を拒否しています。

SNCFのような教育プログラムの必要性は、先ごろ日本の著名な雑誌に「バターン死の行進」を否定するかのような記事が掲載されたことで、明確に示されました。その記事は、私の元捕虜仲間で昨年9月の日本訪問時のリーダーであった「全米バターン・コレヒドール防衛兵の会」元会長レスター・テニー氏による、日本軍捕虜として受けた虐待と拷問の表現を、単なるユダヤ人の嘘だとほのめかしたのです! この言語道断な反ユダヤ歴史修正記事の英語訳を添付しました。

私達日本軍捕虜米兵は、補償を求めているのではありません。私達は単に、私達に課された奴隷労働に対する名誉ある謝罪と、この日本の人気雑誌に出たような記事が決して再び書かれることはないと確信できるよう、教育基金の設立をお願いしているのです。

チャーリー・クリスト前フロリダ州知事に促され、SNCFはホロコーストの歴史との関わりを認めました。私は、貴方が前原氏に、日本の高速鉄道入札会社から同様の承認と悔い改めを得られるよう、頼んで下さることを望みます。

フロリダ州の退役軍人に影響を及ぼすこの重要な問題に関し、お目にかかってもっとお話しできる機会がありましたら幸いです。

敬具 

エドワード・ジャックファート
フロリダ州タンパ市

参考記事
http://www.orlandosentinel.com/news/opinion/os-ed-rail-pow-japan-120310-20101202,0,3242098.story

http://www.us-japandialogueonpows.org/Tenneyop-edMainichi.htm 

cc: Congressman Gus M. Bilirakis
cc: Congressman John L. Mica
cc: Congresswoman Debbie Wasserman-Schultz
cc: Mr. Richard Bates, Disney Government Relations
 


第二次大戦時の歴史を説明するフランスの鉄道会社SNCFのウエブサイト

「バターン死の行進」を疑問視する記事の英訳